月の子日記

日々の勉強したこと。心と体を大切にしたくなる、ゆううつな気分が軽くなるような記事を書いています。

心の中に親がいない インナーペアレントを獲得する

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*- …-* こんばんは *- …-*

今日はアダルトチャイルド(AC)のお話です。

調べていると、アダルトチャイルドは医療従事者や福祉職などの支援者の方に多いそうです。その方たちは子どもの時、親(周囲)に求められる自分を作ってしまうことで、こうした職業につかなければならないと思ってしまうのでしょうね。こういった方たちは援助者との距離感が掴めず、巻き込まれたり、バーンアウトしてしまうそうです。

月の子どもも最初は看護師か薬剤師になろうとしていました。

共依存とは

自分主体ではなく他人や周囲を主体とすることで自分を守ろうとする生き方を、「共依存」といいます。他人のニーズや欲求を満たすことで自分の居場所を作り、自分を守ろうとするのです。共依存は ACに共通するアディクション。(ACのアディクションには他にアルコール、薬物、摂食障害、仕事依存、ショッピング依存、ギャンブル依存、セックス依存などがある。)薬物依存とかと並べられると怖くなりますね…心のケアをするときはこれら依存を解決してからケアすることが望ましい。

共依存が引き起こすもの

自分の感情やニーズ・欲求がよくわからない
自分を主張できない
相手と自分との境界線が混乱している
ありのままの自分でよいと思えない
自分が大切な存在だと思えない

家族の共依存ルール

話すな 信頼するな 感じるな

アダルトチャイルドの5つの役割

ヒーロー/スーパーチャイルド
優等生、家族の誇り⇨勤勉な努力化
スケープゴート
問題視、いけにえ⇨勇気と行動力がある
ロストチャイルド
いないふり、忘れられた子、仲間外れ⇨イメージ豊かな芸術家タイプ
クラウン/マスコット/ファミリー・ペット
道化師、甘えっ子⇨ユーモアがあって人を和ませる
ケアテイカー/プラケイター
お世話焼き、なだめ役⇨神経が細やかで献身的

社会に出ても常に↑これらの役割を背負っていないと自分は価値がないと思い込んでしまっている。これらの役割完全になくすことを目標とするのではなく、良いところを残しつつケアする。

心の中の親とは(インナーペアレントを獲得する)

月の子どもがカウンセリングで「心の中に親がいない」といわれたことがあるのですが、いまいち理解できませんでした。

例えば子どもが道を歩いていて何かに躓いて転ぶ時。子どもが「痛い」とか泣いたりする

母(父)親が駆け寄る

母(父)親が「痛かったね」「辛かったね」と言って子どもを抱きしめたりする←*

子どもが安心する。泣き止む

この*の部分を繰り返すと子どもの心の中にも「痛かったね」「辛かったね」という親ができて、子どもが一人で転んでも自分で泣き止んで立ち上がれるようになるとのことです。

月の子どもは道で転んでも泣かずに立ち上がることはできますが、わかりやすくいうとたぶん↑こんな感じです。

感覚としては、言葉では建前としてある事柄について感想を述べることはできても、肝心の心の中が空欄と言いますか、空っぽの状態です。心に蓋をしているということでしょうか。自分の感情を感じることができていない状態です。

「痛かったね」「辛かったね」よしよしと自分でしないといけないのですけど、最初どうにも違和感がありました。

自分の親をイメージするのが難しい人は自分の親以外の人を思い浮かべた方が良いのかもしれないです。私の場合祖母をイメージします。

昔、祖母の家に遊びに行ったとき、うっかり障子を破ってしまったことがあって、父に激怒されたのですけど(笑)祖母は何も言わずにおぶって外に連れ出してくれたことを思いました。つまり、障子を破った私を受け入れているということだと思います。叱ることは親がしたので。

悲しみのプロセス

誰か大切な人を失った時の悲しみのプロセス

ショック
喪失による衝撃から自分を守るため
現実感が麻痺する。否認する。麻痺から覚めると泣き叫んだり不眠になり、パニックになる
怒り
なぜ自分がこんな目に合うのかと強い怒りを覚える。周囲の人たちにやり場のない感情をぶつける。
落ち込み
もしあのときこうしていたらと自分を責める。孤独の中で深い悲しみに暮れる。全てが虚しくなりうごく気力を失う
受容
怒りと涙を十分に出し切ったあと、失ったものを悼む純粋な悲しみが残る。身を裂くような悲しみは少しずつ遠のいていく。振り戻しが来ても、自分が扱えるサイズの悲しみになっている。笑いや希望も徐々に戻ってくる。

悲しみのプロセスで止まっている人の身体症状

ACは悲しみのプロセスの途中で止まっている人が多い。

○身体⇨不眠・脱力感・胸のつかえ・静的欲求の低下

○感情⇨攻撃的な怒り・自責・孤独・感情を表さない

○思考⇨不信・混乱・警戒・前向きに考えられない

○行動⇨引きこもり・自己破壊的な振る舞い・過剰反応

喪失体験のあとに一時的に現れるのは自然なプロセス。これが慢性化、固定化していると癒しのプロセスが中断している。

親子関係のプロセス

幼児期〜学童期

保護と被保護という依存度の高い関係

思春期〜青年期

家族外の社会が中心となる。自立への葛藤という形を取る。原家族から伝えられたものを取捨選択して、自分とは何か手探りする。

*ここでプロセスがとまっているひともいる

成人期〜中年期

原家族から自立する。対等な関係になる。親になることで親の視点を手に入れる人もいる。

アダルトチャイルドは親子関係のプロセスの途中で止まっている場合が多い。親のニーズと欲求を満たそうとして自分のニーズと欲求は無視された状態。

ニーズ⇨わたしがわたしでいるために必要なこと。安全を犯されない。いやなことをしいられない。自己表現を禁じられない。必要な助けを求められること。プライバシー。心身の休息。

欲求⇨わたしがもっとわたしらしくあるために、欲しいものやりたいこと、興味や好奇心、成長。

 

親と自分に境界線を引くことで自分自身であることを自覚すること。このときに親が不安に思ったりするのは親側の共依存が問題。

月の子どもは支援者でなく、自分のしたいことをできた人なのですけど、親子関係のプロセスをすっ飛ばしているので、自分のしたいことをしていても足に重りがついているような状態で、どうにも心苦しさがありました。表面的には大人として振る舞うことができても、心の中で葛藤があるのです。

対処法として物理的に親から離れたり、自分のニーズと欲求を書き出して実現するにはどうするれば良いのか考えたりすることも良さそうです

父親に悩まされている友人がいたのですけど、その父親が亡くなったら心が落ち着いたそうです。そういう人もいるかもしれません。

ちゃんと親と自分との境界線を引くことができれば、社会に出ても、上司や同僚との関係に悩まされなくなるのかなと思ったりしました。

まとめ

アダルトチャイルドとは

親と共依存関係にある

役割がないと自分には価値がないと思い込んでいる

悲しみや、親子関係のプロセスの途中で止まっている

自分のニーズと欲求を周囲のニーズと欲求の違いに気づかず生きている

 

日本の文化的な背景もあって、日本人にアダルトチャイルド多そうだなあ。という印象です。

 

*- …-* それでは、よいゆめを。*- …-*